いよいよ仕入れました。
昨年秋に新発売され、バー業界で話題となった国産のクラフトジン。
発売してまだ数ヶ月ですが、既に海外でも人気とのことです。
京都で造られる和テイスト満載のクラフトジン「季の美〜KINOBI」です。
まずは原料、通常ジンの原料は麦などの雑穀がほとんどですが、こちらの季の美は日本らしく米、ライススピリッツです。日本酒や米焼酎と同じです。
ジンと言えば、あの独特な香りです。
松ヤニのような香りと例えられたり、薬臭いと言われたりもします。それらの香りを醸し出すのが薬草や果皮などの各種ボタニカルです。
ジンによってボタニカルは様々で、数種類から数十種類までに及びます。以前このブログでも紹介しましたドイツのクラフトジン、モンキー47に至っては、実に47種類ものボタニカルが入っています。
さて、季の美ですが、ボタニカルはこちらも日本らしく和のボタニカルがふんだんに使われています。
柚子、レモン、山椒、ヒノキ、生姜、赤紫蘇、玉露、木の芽、笹、オリス、そしてジュニパーベリーです。
他国のジンでは使うことのないようなボタニカルも多いです。
製造方法も珍しく、各種ボタニカルごとの原酒を作り、それらをブレンドしてボトリングしています。まるでブレンデッドウイスキーのような作り方です。
これらの素材や風味の違う原酒をひとつにまとめるのに欠かせない仕込み水は、京都伏見の名水を使用してます。
ボトルデザインも和にこだわり、色は墨色、文様は江戸時代からの唐紙文様「雲母唐長、きらからちょう」が施されています。
ここまで書くと、もう期待しかありません(笑)
実は既に発売当初に試飲しています。
正直申し上げると、期待値があまりに高すぎたため、難しい評価となってしまっていました。そのため、数ヶ月遅れて入荷となった訳です。
日本らしいボタニカルを使用していますが、どれも前面には出てきません。口に含んだ瞬間に、玉露だぁ〜!生姜だぁ〜!ヒノキだね〜!とはならないと思います(笑)
あくまで正統派のジンです。
各種ボタニカルは奥ゆかしく、こちらから探っていくと少しずつ現れてきます。
まぁ、この精神こそが日本らしいとも言えます。
とても上品なしっかりと作ってあるジンです。
ジン好きな方はもちろん、ジンを飲まれない方にも一度はお試しいただきたいです。